ショパンの恋人、ジョルジュ・サンドは父方が貴族なので、サンドはノアンの館を受け継ぎました。
ここでショパンは7度の夏(5ヶ月)を過ごし、多くの名作を生み出しました。
サンドの館の前には、12世紀からの教会がありました。
館の玄関を入ると、すり減った段差が往時のままに残り、今は亡き主人や客人を迎えていた時代を偲ばせます。
玄関の床は、白黒の市松模様で、螺旋状のアイアンの手摺とともにモダンな空間を作り出しており、当時は実に斬新なデザインだったのではないでしょうか。
館の床は石造りで、重厚な落ち着きを与えています。
室内の調度品も当時のままで、ショパンが歩いていた当時の面影を色濃く伝えています。
とくに客人が集まったサンドのリビングルームには、芸術家の雰囲気が濃厚に漂い、アップライトのプレイエル(ショパンの死後に置かれたもの)を同行のピアニストに弾いてもらうと、ショパンの時代に迷い込んだような感覚をおぼえ、強烈な印象となりました。
ジョルジュ・サンドの館。2階の左から2番めがショパンの部屋で、ここからピアノが聴こえていました。
キッチンも当時のまま残されています。
サンドのリビングで、芸術家のサロンが開かれていました。
ショパンナイトのコンサートで演奏するピアニストの3人。
左側はショパン大学を卒業したばかりのポーランド人です。
食卓テーブル。ここでサンドとショパンやドラクロワが食事をしていました。
サンドの寝室です。